chakousari’s blog

ペットシッター足掛け15年

真夏の夜の出来事

chakousari2005-08-24

怒濤のかき入れ時が終わった。ペットシッター季節労働者、それも期間限定だ。夏休み前半からお盆過ぎまではじまって以来の繁盛で、感謝感激!
さて、そんな忙しい中、建築事務所の御曹子ゴールデンミックスのPeter君のお世話があった。寂しがりやなので出来るだけ長い時間一緒にいて欲しいとのご要望の子で、夜7時から9時過ぎまでいつも一緒にお部屋で遊ぶのだ。
でっかいPeter君はまだ10ヶ月、遊びも激しい。そんな楽しいお世話が終わって「さぁ帰るべー」とPeter君をどうやってごまかそうかと考えていると、Peter君がリビングに面している和室の襖の前で「クゥンクゥン」と言っている。中から「トトトン、トトトン」と怪しい音がする!明らかに何か(誰か)が故意に出している音だった。
不安そうに私に寄りかかって来るPeter君(重い)。見ると襖のはしっこが少し空いている。そこをそ〜っと開けて「誰かいますかぁ?」と聞いてみた。と、バサバサーっと何かが飛んで出て来て、リビングを一周してテレビの横の床に落ちた。反射的に追いかけるPeter君を押さえ付けて正体を見てみるとコウモリだった!
触ってみると、ふにゃふにゃでウェットスーツのような感触でちょっと気持ち悪い。でも、よく見ると可愛い顔をしている。ぺったりと床にくっついているので、私は近くにあったチラシをコウモリさんの体の下に滑り込ませ、上からチラシをかぶせてそっと持ち上げようとした。その時、私の脇の下から顔を出して見ていたP君が、でっかいお手々で紙の上からコウモリのいる辺りをパシッと叩いたのだ!コントか!
「コラーーーッ!」
びっくりしたコウモリさんはチラシの間から飛び立った。追いかけるPeter君、Peter君に引きずられるペットシッター、逃げまどうコウモリ。
今度はコウモリさんはあいている窓のサッシの溝にピッタリハマってしまった。ほじくろうとするPeter君をまたまた押さえて、しょうがないので手でつまんで「えーいっ」とベランダに放り投げた。私を踏んずけて追うPeter君だが、コウモリさんは夜の闇に消えて行った。
「あーあ、行っちゃったねぇ」
夜空を見上げながら、ふたりでがんばったなぁとホッとしていると、テンションの上がったP君は今度は私に飛びかかって来た。
「なんで逃がしちゃったんだよぉ」
「やめてぇーー」
写真はこの後、手を伸ばして撮った、心が一つになった私たちのツーショットです。