chakousari’s blog

ペットシッター足掛け15年

老犬ジョン君

chakousari2005-07-08

私が今、毎日朝夕デートしている老犬ジョン君は17才、80才過ぎのおばあちゃんと暮らしている真っ白なふわふわミックスワンコだ。元々おばあちゃんがデイサービスに行く日の週2回お散歩をしていたが、気候が不安定でおばあちゃんの体調が不調なので先月末から毎日お世話している。
ワンコで17才といえば人間では100才近いのでは。ジョン君もすっかりおじいちゃんになって、とてもゆ〜っくり歩く。どのくらいゆっくりかというと、歩いていてアリンコに登られてしまうくらいである。おばあちゃんは、目が見えなくて耳も聞こえないというが、目はうっすら見えている。ノロノロ歩いていても他のお散歩ワンコが通ると顔を上げてそちらを見るし、気に入った子だとなんだ走れるんじゃん!と言うくらいのスピードでトッコトッコ追いかけるのだ。それと行きたい所に向かうとき、例えば女の子ワンコのオシッコしたところを臭いで感知したときは、スタスタと歩いてくれる。女の子を見つけたときもそうだ。女の子のオシッコ跡には顔を突っ込んだままずーっとクンクンしている。年とっても男の子なんだなぁ。
で、女好きジョン君、調子に乗って遠くまで歩くと帰りに疲れちゃうらしく、ヘナ〜と横座りするようにゆっくり倒れてしまう。帰るのがイヤでなかなか歩かないときもある。(頑固ジョン爺といわれている)
そんなときはダッコして(重い)帰宅となる。これをおばあちゃんがやってたんだからたいへんだったろう。でも、おばあちゃんは文句を言いながらも、ジョン君が居てくれるので張り合いのある生活が出来ているんだと思うな。
ジョン君はご近所の皆さんにも可愛がられていたようで、お散歩で会うとよく声をかけられる。
「痩せちゃったねー」とか「今年の夏、がんばれよ」とか、ジョン君もそのときは顔を上げてご挨拶をしている。「だいじょうぶですよ」と言っているみたいだ。
ご近所のワンコには、ジョン君からヨボヨボとご挨拶に行く。でも、若いワンコ達はおじいちゃんワンコに戸惑って、見なかったフリをする。ジョン君がしつこく臭いを嗅ぎに行くとさりげなく体をかわして「あ、向こうになんかあるみたい」とわざと遠くを見てキョロキョロしたりして、挙動不審だ。怒って攻撃をしてはいけないということはわかっているようだ。赤ちゃんと年寄りからは攻撃しちゃいけないフェロモンが出ているという。生き物としてのルール、人間だけがこの本能を失ってしまったのだろうか。
写真はお隣のMomiji君にご挨拶しようとしているジョン君。Momiji君はどうしたらいいかわからない様子でドキドキ。