chakousari’s blog

ペットシッター足掛け15年

願わくば花の下にて

chakousari2012-02-26

今年は寒いですねー。まだ、梅はチョットしか咲いてないです。
今日は父の命日でした。10年前の今日、葬儀場の車について病院を出たとき、駐車場の周りには梅が満開でした。
母が、西行の『願わくは花の下にて春死なむ その如月の望月の頃』ってお父さんが好きだったねぇというので、
その花って、桜のことだよ、梅じゃないよ、旧暦だし。お父さん、せっかちでいい加減だったから、梅でいいかってことかな、なんて話したものです。

父はジャーナリストでした。反骨精神に溢れるタイプだったようで、私が子供の頃は某国際空港反対とか、原発反対の取材資料が家にたくさんありましたね〜。
それがいつの頃からか、そういった資料が全く無くなりました。送られてきても、封も切らずに棄てていました。世の中のムードも原発いいんじゃない?みたいになって、反対運動の様子もメディアに出ることが少なくなり・・・。父はある業界紙の記者になり、亡くなるまで結構カリスマ記者として活躍する事になったのです。
ただ、某新聞社とナ○ツネ、許さん!と何度か呟いていました。なんだかよくわからなかったんだけど、昨年の震災、原発事故が起こって、いろいろな事が報道されてわかってきました。
当時、原発反対などという学者の声は潰されて、国民を騙すのにメディアを使って誰がごまかしを行なったのか、そして反対するジャーナリストはどんな目に遭うのか。家族を守るために、父は業界紙の記者になったんじゃないかと。
晩年父は、若いときから政治運動をしてきたけど、権力っていうのはどうしようもないって言っていました。仲間を国会に送り込んでも懐柔されちゃうし、○国(人口が多い大国の方ね)もご立派な思想で国家をつくっても、偉くなると汚職だし、人間はろくなもんじゃないね、なんて言ってました。よくわかんないけど、お父さんも色々あったんだね、と思っていました。
ただ私、そんな事情は知らずとも電気がたくさん使われるような世の中が嫌いでした。夜景とかイルミネーションとか大っ嫌い。看板も明るすぎ。
満天の星空の方が何倍もキレイだって!焚き火の方がロマンチックだって!夜景で盛り上がるカップルに言いたい、まやかしに酔って道を間違えるなよと。
長くなった上に脱線しましたが、3.11.以来、ずっと考えていた事を取り留めなく書いてみたかったのですみません。ジャーナリストの娘なのに、文才が無くて。お父さんに似たのは天邪鬼な性格のところでした。私は、愛するものの為に信念を捨てられるだろうか?命日に久しぶりに思いを馳せて。お粗末様でした。